「水を美味しい葡萄酒に変えたキリスト」
聖書:ヨハネによる福音書2章1節~11節
牧師:佐 藤 勝 徳

ヨハネによる福音書2章1節~11節において、神の御子であるキリストの楽しい愉快な奇跡が教えられています。それはガリラヤのカナで行われていた結婚式の宴会において、キリストが水を美味しいぶどう酒に変えた奇跡です。ぶどう酒は婚礼の宴会には欠かせない大切な飲み物でしたが、それが途中で無くなるというハプニングが起きました。母マリヤから、婚礼に招かれていたキリストにその事が知らされました。キリストは、手伝いの人たちに80リットルから120リットルも入る大きな水ガメ6つにそれぞれ水を一杯に入れるように指示されました。手伝いの人たちが指示通りにすると、なんと水がすべて葡萄酒に変わったのです。宴会の世話係は、その事を知らなかったのですが、飲んで見てその美味しさにびっくり。彼は花婿を呼んで「宴会の終わりには悪いぶどう酒を出すのが習わしだが、あなたはこんな美味しい葡萄酒を宴会の終わりまで良くとっておかれましたなあ!」と称賛しました。花婿はキリストのお陰で恥をかく事無く、婚礼の宴会はさらに楽しくなり、キリストによる祝福と喜びが満ちあふれたのです。

ぶどう酒は、聖書では神様の愛と祝福を象徴する飲み物として登場します。キリストが水をおいしい葡萄酒に変えて婚礼を祝福された事は、キリストは何でも可能な愛に満ち溢れた祝福の創造主だという事を私たちに教えています。キリストは、その葡萄酒をご自身が十字架で人類の全ての罪を背負って身代わりの刑罰を受けて流される血の象徴だと弟子たちに教えられました。ご自身が十字架にかかられる前の夜、最後の晩餐の席で、葡萄酒を神様によって罪が赦されるための「契約の血」として飲むように弟子たちに教えられたのです。葡萄酒は、葡萄の実がつぶされて出来る飲み物ですので、人類の罪の赦しの為にご自身が十字架の苦しみによって流される契約の血の象徴として相応しいものとお考えになったのだと思います。

父なる神の命令に従って、御子なるキリストはあなたが全ての事で祝福された楽しい人生を生きる事を願い、無から万物を創造されました。また、あなたの祝福を願って、あなたの一生涯の全ての罪が赦される為に、十字架で身代わりの刑罰を父なる神によりお受けになり血を流されました。その事実を認め受け入れ信じるだけで、あなたは永遠に創造主の神様より罪が赦され、永遠の命を得て、永遠の幸福が続く神の御国へ導かれるのです。それ故に、キリストの血は「永遠の契約の血」と呼ばれています。「永遠の契約の血による羊の大牧者、私たちの主イエスを死者の中から導き出された平和の神が・・」(新約聖書ヘブル13章20節)

カナの婚礼で「水を美味しい葡萄酒に変える」という楽しい奇跡をして下さった「キリスト」が、いつもそばにいて下されば私たちの生活はどんなに楽しく喜びと祝福で満たされる事でしょうか。キリストはまるでドラえもんの楽しい「不思議なポケット」をお持ちのようなお方です。ユーモアに満ちたキリストには不可能はないのです。

約2000年昔、ユダヤのエルサレムであなたの全ての罪を背負って十字架にかかられ、身代わりの刑罰を受け、葡萄酒で象徴される契約の血を流されたキリストは、三日目に復活をされて今は天の父なる神の右に座されています。そのキリストの十字架の死は私の罪の赦しの為であったと信じるだけで、神はキリストの永遠の契約の血によって、あなたの一生涯の全ての罪をすぐに赦し、同時に水を葡萄酒に変えられたキリストを、あなたの心に永遠に内住させて下さり、あなたの生活を神の祝福に満ちた楽しい生活へと変えてくださるのです。

「宴会の世話役はぶどう酒になったその水を味わってみた」(新約聖書ヨハネ2章9節)

「これは、わたしの契約の血です。罪を赦すために多くの人のために流されるものです。」(マタイ26章28節)