「地上に再臨されるキリストの随伴者」
聖書:黙示録19章11節~21節
牧師:佐藤勝徳

1、目を覚ましていなさい

キリストは「眠っていないで、目を覚ましていなさい」と私達キリスト者に警告されていますが、目を覚ましているというのは、どういう事でしょうか。それは、キリストと聖書の教える世界の終末に関する教えや預言を正しく理解して、しっかり目を開いて世界情勢をしっかりと見つめつつ世界がどのような時代にさしかかっているのか見極めながら歩みなさいという事です。現在の世界情勢は、旧約聖書で預言されている終末の預言が一つ又一つと成就している時代です。そのもっとっも顕著な事は、AD70年のローマによって滅びてから1948年5月14日に、約2000年間国を失っていたイスラエルが国を復興した事です。聖書は終わりの時代に、世界に離散したイスラエルの民を約束の地に不信仰のまま帰還させるという預言が多く啓示されています。その預言が成就したのが1948年5月14日なのです。

2、反キリストが登場する舞台が整いつつある世界情勢

ロシアのウクライナ侵攻により、終わりの時代にユダヤ人を約束の地に不信仰のまま帰還させるという旧約預言が促進されています。ウクライナのユダヤ人、ロシアのユダヤ人が今沢山帰還しています。スーダンの権力争いによる戦争が激化していますが、世界は、キリストが終末の時代に戦争が増加すると預言された通りに進んでいます。世界が、ますます混乱状態に追い込まれていく理由は、やがて、悪魔の息子である反キリストの出現の舞台を整える事です。神さまは、不信仰なイスラエエルと不信仰な世界に厳しい怒りの日を準備されています。それが「主の日」であり、7年の大艱難時代です。その日が来る前に、反キリストが登場して一時的に、世界を平和にします。そして、やがて統一政府や統一宗教、統一国家をこの世界に築き、全ての人を自分の支配の中におこうとします。その準備が今できつつあります。それは、コンピュータ―技術の発展により、人間を思いのままにコントロールする時代に入ってきたことです。やがて世界の統べての国々が、コンピュータ技術の進歩により反キリストによるコントロール受けるのです。黙示録は、彼に逆らうユダヤ人とキリストを信じる聖徒たちは、市場から閉め出される事が預言されています。「13:16 また獣は、すべての者に、すなわち、小さい者にも大きい者にも、富んでいる者にも貧しい者にも、自由人にも奴隷にも、その右の手あるいは額に刻印を受けさせた。13:17 また、その刻印を持っている者以外は、だれも物を売り買いできないようにした。刻印とは、あの獣の名、またはその名が表す数字である。・・その数字は六百六十六である。」

3,反キリストの登場の目的

世界を自分の支配下に置こうとする反キリストがこの世界に登場する最大の目的は、ユダヤ人人を全て滅ぼして、キリストの地上再臨を阻止する事です。それは、彼の父である悪魔の神に代わってこの世界を宇宙を支配する王となるという野望実現のためです。キリストが地上に再臨し、キリストがこの世界に王となれば、その野望が実現できなくなることを彼は知っているのです。その為になんとしてでもユダヤ人を滅ぼして、ユダヤ人が復活のキリストに向かって「主の名によって来られる方に祝福あれと」と言わせない必要があるのです。反キリストは7年の大艱難時代の半分が来た時に、ユダヤ人と結んだ「安全保障条約」を破棄し、自分の偶像をエルサレムの第3神殿に立てて、一気にユダヤ人を滅ぼしにかかるのです。ユダヤ人の多くの人々は、キリストの警告に従ってその時多くの人が、エドムにあるボツラに逃げ込みます。ユダヤ人は再び国を失う離散の民となってしまいます。その時代の3分の2のユダヤ人が反キリストの世界連合軍によって滅ぼされ、3分1だけが生き残ります。

4、地上に再臨されるキリスト

その3分1のユダヤ人に神さまから恵みと哀願の霊が注がれ、それによって彼らは、先祖が十字架につけたナザレのイエス・キリストが旧約聖書で預言されているメシヤだと気が付き、キリストを十字架で刺し通して殺した罪の深刻さに涙ながらに何日も何日も悔い改める時を持ちます。それがゼカリヤ書12章に預言されています。キリストを十字架で刺し通して罪を悔い改めた後、復活のキリストに向かって「主の名によって来られる方に祝福がありますように」と、キリストをメシヤとして正式に迎える告白を全てのイスラエルの人々、ユダヤの人々が声をそろえて叫ぶのです。その叫びを聞いたキリストは、黙示録19章にあるように白い麻布を着、白い馬に乗った天使の軍勢と教会の軍勢を従え、白い雲の上で、白馬に跨って地上に再臨され、栄光の輝きと口の息で、反キリストの世界連合軍の全ての兵士を悉く滅ぼされるのです。それが、黙示録19章11節~21節で描かれている事です。

5、再臨のキリストの随伴者になる花嫁なる教会

その時、天でキリストとの婚礼を終えた「花嫁なる教会」は地上に再臨されるキリストの随伴者になるのです。

「黙19:14 天にある軍勢はまっ白な、きよい麻布を着て、白い馬に乗って彼につき従った」。この聖句では、天にある軍勢が真っ白なきよい麻布を着て、白い馬に乗って地上に再臨されるキリストに随伴する事が教えられています。実はその軍勢の中に、花嫁なる教会の聖徒たちが含まれているのです。それは、二つの聖書個所によって証明されています。「ユダ1:14 アダムから七代目のエノクも、彼らについて預言してこう言っています。「見よ。主は千万の聖徒を引き連れて来られる。」。「ゼカ14:5私の神、【主】が来られる。すべての聖徒たちも主とともに来る。」

花嫁なる教会の私たちは途中まで来た天から、反キリストの軍隊を悉く滅ぼされるキリストを目撃し、その主の愛と正義の裁きに感動するのです。

6、ハルマゲドンの戦い

ハルマゲドンの戦いの主戦場はハルマゲドンだとよく言われますが、それは正確ではありません。反キリストとキリストとの最終決戦の主戦場はハルマゲドンでありません。ハルマゲドンは、ユダヤ人を撲滅させるために、反キリストが世界から集めた王たちとのユダヤ人撲滅のための「最終会議」が行われるところです(黙16:13)。その最終会議を終えた反キリストは、ボツラに逃げたイスラエル撲滅を一気に進めていきますので、ボツラが主戦場になります。

7、戦いに勇ましい主を賛美する花嫁なる教会

その時、随伴した花嫁なる教会は中天で、反キリストの世界連合軍をお一人で悉く滅ぼされた主を、戦いに勇ましい万軍の主として賛美するのです。また、神の御約束の真実を改めて知って神をほめたたえる恵みに預かるのです。キリストが反キリストの世界連合軍を悉く滅ぼされる事が黙示録19章で預言されていますが、旧約聖書ではイザヤ書34章と63章で預言されています。多くのユダヤ人が反キリストの世界連合軍からエドムのボツラ逃げ伸びますが、その逃げ伸びたユダヤ人を撲滅させるために、反キリストの軍隊がボツラに向かいます。そのボツラに向かった反キリストの世界連合軍をキリストがお一人で悉く滅ぼされる事が黙示録19章とイザヤ書34章と63章で預言されているのです。

黙示録19章はイザヤ34章と63章で預言されている通りにキリストによって反キリストの世界連合軍を悉く滅ぼされた結果、猛禽類の鳥たちの大宴会になる事が預言されています。「黙19:17彼は大声で叫び、中天を飛んでいるすべての鳥たちに言った。『「さあ、神の大宴会に集まれ。19:18 王たちの肉、千人隊長の肉、力ある者たちの肉、馬とそれに乗っている者たちの肉、すべての自由人と奴隷たち、また小さい者や大きい者たちの肉を食べよ』・・」。

その時に、どれほど多くの血が流されるのか、それが黙示録14章で啓示されています。「14:20 都の外にあるその踏み場でぶどうが踏まれた。すると、血がその踏み場から流れ出て、馬のくつわの高さに届くほどになり、千六百スタディオンに広がった。」

エルサレムからボツラまでの距離が約1600スタディオンです。1スタディオンが185mですので、その1600倍は296㎞です。エルサレムからボツラまでの長い距離にわたって、反キリストの世界連合軍の兵士たちの多くの血が流されます。その血は馬のくつわの高さ(人間の腰あたり)まで届き、それらの地域は血の海のようになることが分かります。恐ろしい光景です。

8、キリストに詩篇24篇をささげる花嫁なる教会

地上再臨されるキリストに随伴する私たち花嫁なる教会は、イザヤ書の預言と黙示録19章の預言通りに、キリストが反キリストの世界連合軍を悉く滅ぼされ、イスラエルを守られる勇姿を見ます。その勇姿を見た私たちは、やがてメシヤ的王国のエルサレム神殿に入場されるキリストに向かって、詩篇24篇をささげるのです。「24:7 門よ。おまえたちのかしらを上げよ。永遠の戸よ。上がれ。栄光の王が入って来られる。 24:8 栄光の王とは、だれか。強く、力ある【主】。戦いに力ある【主】。 24:9 門よ。おまえたちのかしらを上げよ。永遠の戸よ。上がれ。栄光の王が入って来られる。 24:10 その栄光の王とはだれか。万軍の【主】。これぞ、栄光の王」と。それが、携挙された花嫁なる教会の為に備えられた神さまの恵みと祝福です。あなたも、キリストを信じて花嫁なる教会の一員となり、空中に来られるキリストによって天に挙げられ、地上再臨されるキリストの随伴者になり、戦いに勇ましいキリストを賛美しませんか。