「ベストを尽くせよ」
聖書:エペソ5章1節~2節
牧師:佐藤勝徳

1、教会の使命

キリストの御体なる教会の使命は大変尊く重いものです。第1の使命は、キリストの十字架の死と復活による罪の赦しの福音を熱心に宣教する事です。第2の使命は、世の光、地の塩として、人々の福祉の為に仕える事です。第3の使命は、真理の柱であり土台として、神さまのみ心に叶った真理をこの世界にもたらす事です。キリスト者は福音宣教に熱心にならなければなりません。又、キリスト者は人々の福祉に貢献する事に熱心でなければなりません。更にキリスト者は真理の柱であり土台である教会に属する者として、神のみ心に叶った真理を教えている聖書を熱心に学び伝える事に熱心にならなければなりません。そうした、偉大な使命をキリス者は心を合わせて互いに協力し合って果たしていかなければなりません。それは、人間の知恵や力で全うできません。一人ひとりのキリスト者の霊の中に神の恵みの賜物として内住されている、神の聖霊の力と助けが不可欠なのです。その為に、全てのキリスト者は召しにふさわしく「御霊の一致を熱心に保つ」事が必要だとパウロは教えています。

2、父なる神を模範とした生き方

既に全てのキリスト者に与えられている「御霊の一致を保つ道」はエペソ5章では、父なる神に愛されている子どもとして、神を模範として生き方をするようにとパウロは教えています。兄弟姉妹にとって見習うべき父なる神さまはどのようなお方でしょうか。聖書は一貫して、父なる神様は愛と正義による善意に満ちた聖なるお方で、恵みと祝福の御業においても、人類の罪に対する裁きにおいても心を断腸の思いで痛めつつも、最高最善の裁きなされているお方だ教えています。そのあり方は永遠に変わらないお方だと聖書は教えています。神さまが6日間で天地万物を創造された時に、創造された被造物をご覧になって「はなはだ良かった」とお喜びなりました。つまり、神さまは創造の御業において最高最善をなされたという事です。最高最善をなさるという神さまの在り方は永遠に変わらないのです。マラキ書3:6節には「3:6 【主】であるわたしは変わることがない。」と約束されています。詩篇119篇では神は善にして善を行われると歌われています。「詩 119:68 あなたは善にして善を行われます。あなたの定めをわたしに教えてください。」。イエス様は、父なる神は善そのものであり「完全なお方」だと教えておられます。 創造主の神さまは、完全なお方ですから、愛と正義に基づく善意により、いつも全ての被造物が喜びたたえるべき最高最善の御業をなされ、最高最善のみ心やみ教えを教えられているので、全ての被造物から永遠に喜び賛美されるべきお方だとパウロはローマ書1章で教えています。「ローマ1:25造り主こそ、とこしえにほめたたえられる方です。アーメン」。詩篇でも次のように教えられています。

3、詩篇が教える創造主なる神への喜びの賛美

①「詩 9:2 私はあなたを喜び誇ります。いと高き方よあなたの御名をほめ歌います。」

詩篇の作者は、創造主の神を喜び誇りながら賛美しています。いつも最高最善のみをなされている神は全ての被造物から喜び誇りながら賛美されるべきお方なのです。父なる神を喜び誇りながら賛美する人に聖霊は豊かに働かれます。

②「,詩 47:1 すべての国々の民よ手をたたけ。喜びの声をもって神に大声で叫べ。」

詩篇の作者は、いつも最善のみをなされている創造主の神は全ての国民から手を叩いて、喜びの大声をあげて賛美されるべき方だと教えています。手を叩いて喜びの大声をあげて父なる神を賛美する人に聖霊は豊かに働かれます。

③「詩 66: 1 全地よ神に向かって喜び叫べ。」

詩篇の作者は、全地の全ての被造物に創造主の神が最善をなされているので、全地に向かって父なる神に喜びの叫びをもってを賛美するように呼び掛けています。全地に父なる神への賛美を呼びかける人に聖霊は豊かに働かれます。

④「詩 68:3 しかし正しい者たちは小躍りして喜ぶ。神の御前で喜び楽しむ。」

詩篇の作者は、罪赦された正しい人は、創造主の神を小躍りして喜びながら楽しむと教えています。父なる神を小躍りしながら喜び楽しむ人に聖霊は豊かに働かれます。

⑤「詩 92:4 【主】よあなたはあなたのなさったことで私を喜ばせてくださいました。あなたの御手のわざを私は喜び歌い」

詩篇の作者は、創造主の万物創造の御業、万物保持の御業、万物統治の御業、恵みと祝福の幸いな御業、裁きによる不幸な御業、人間の罪と悪魔の悪意により悪い出来事や災いを許可される許可の御業を含めて、全てがいつも最残のみをされている創造主の神の御業として喜び賛美しています。多くの不幸な出来事を痛みつつも、この地上の全ての出来事の背後に父なる神の最善をなされている善が働いている事を認めて喜び賛美する人に聖霊は豊かに働かれます。

⑥「詩 119:47 私はあなたの仰せを喜びます。それを私は愛します。」

詩篇の作者は、いつも最善のみをなされている創造主のみ教えを最善のみ教えとして喜び愛していると告白しています。聖書66巻は創造主の神により霊感の書ですので、最善の喜ばしき書です。聖書を父なる神の最善の書として喜びながら学ぶ人に聖霊は豊かに働かれます。

私たちキリスト者が父なる神を模範として生きるという事は、「ベストを尽くして生きる」事を意味しています。アメリカの元大統領ジミー・カーターの「なぜベストつくさないのか」という本は有名ですが、いつも父なる神を模範としてベストを尽くして生きる時に聖霊が豊かに働き「御霊の一致」が保たれるのです。

4、愛の内に生きる

御霊の一致を保つために、パウロは「愛の内に生きる」事を命じています。「愛の内に生きる」というのは、父なる神の愛と十字架で私達の罪の赦しと救いの為に命を献げて下さったキリストの十字架の犠牲の愛を深く思い巡らし、父なる神とキリストから愛されいてる喜びで自分の心を満たす事です。口は中枢神経を支配していますので、口で「私は父なる神と御子なるキリストから愛されている」と繰り返し唱えると、聖霊の助けにより心が愛に満たされていくのです。

父なる神と御子なるキリストに愛されいてる喜びに、心がいつも満たされ支配されながら生きる事が「愛の内に生きる事」なのです。そうすれば、おのずと聖霊が働き、隣人を愛する愛が生まれ、隣人を愛する生き方が可能となって来るのです。キリススト者が愛の内に生きる時に、教会は「御霊の一致」を保ち、与えられた宣教の使命と福祉の使命とみ言葉の学びと伝達の使命を果たしていくのです。

 

あなたも、いつもあなたの為に最善をなされているイエス・キリストの父なる神を模範として「ベスト」を尽くして生きる幸いな生き方を身に着け、父なる神と御子なるキリストの愛に心が満たされ、隣人を自分のように愛する「愛の内に」生きる人となられますようにお祈りしてります。